期外収縮
心臓は心房と心室という2つの部屋からできており心房→心室の順で収縮して血液を送り出します。この収縮は右房上部にある洞結節という組織でつくられた“電気”が心房から心室へ伝わることでおきます。この電気の流れを体表につけた電極で記録したものが心電図です(Fig. 1)。心筋は電気で収縮するという性質がありますので洞結節以外から電気が生じてもそれにより心臓は収縮します。
このように異常に生じた電気により心臓が1回余分に収縮する不整脈が期外収縮です。脈を取れば正常な脈拍の中で1拍だけ脈が抜けるのがわかり(脈の結滞)、その時軽いしゃっくりのような感覚を自覚することもあります。その発生部位が心房内の場合を上室性期外収縮、心室内の場合を心室性期外収縮とよび心電図で確認することが出来ます(Fig. 2)。上室性の場合は頻拍発作、とくに心房細動を来す可能性について評価し、心室性の場合は基礎疾患の有無や出現形式に危険なパターンがないかを評価します。ほとんどの場合期外収縮自体は無害で積極的な治療を必要としません。
診断:
心臓超音波検査、24時間心電図記録(ホルター心電図)、イベントレコーダー(自己記録型心電図)、運動負荷検査(エルゴメーター)