狭心症
心臓は全身の臓器に血液を供給するポンプですが心臓自体も冠動脈という独自の血管から血液の供給を受けています(Fig. 1)。
生活習慣に関わる危険因子を放置するとこの血管の血管壁にコレステロールが沈着して(動脈硬化性プラーク)冠動脈硬化症が進行します。
プラーク沈着が血管径の70%~80%まで達すると血液の流れが低下して心筋の酸素不足が生じます、これが心筋虚血です(Fig. 2)。
心筋虚血が高度になると心臓が痛むようになり狭心症を発症します。狭心症の胸痛には特徴がありそれを確認するだけで高い精度で診断することができます。胸部症状で狭心症を心配されている方は下記にあげる特徴についてご確認下さい。
なお、狭心症の中には動脈硬化による狭窄がなくても冠動脈血管の平滑筋が攣縮することで一時的な機能的狭窄が生じて虚血を生じる冠攣縮性狭心症もあります。異型狭心症とも呼ばれ労作で誘発されることはなく早朝に集中して発作がおきるという特徴があります。
狭心症の胸痛の特徴:
肯定的性状(狭心症を疑う):診断:
亜硝酸剤の効果評価、運動負荷心電図(マスター運動負荷、エルゴメーター運動負荷)、24時間心電図記録(ホルター心電図)、冠動脈血管造影(CT血管造影)