坐骨神経痛(脊椎管狭窄症・椎間板ヘルニア)
歩いていると次第に下肢がしびれたり重くなり、さらには痛みが出て歩くことが困難になる症状を間欠性跛行といいます。この間欠性跛行を来す疾患のひとつに脊椎管狭窄などを原因とする坐骨神経痛があります。下肢の動脈が狭窄して血流障害を来している閉塞性動脈硬化症と症状が同じですので、注意が必要となります。下記に鑑別の要点を挙げます。症状の出る側で足首などの脈が触れない(ABI検査で簡単に判別可能)、患側で皮膚の色が白っぽく、さわると冷たいなどは閉塞性動脈硬化症の特徴です。一方、腰部の痛みも伴うようであれば坐骨神経痛が疑われます。また、坐骨神経痛では前屈姿勢を取ることで症状が改善します。同様の理由で、自転車に乗っている場合は坐骨神経痛では症状が出にくいという特徴があります。
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