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狭心症

fig.1
心臓は全身の臓器に血液を供給するポンプですが心臓自体も冠動脈という独自の血管から血液の供給を受けています(Fig. 1)。
生活習慣に関わる危険因子を放置するとこの血管の血管壁にコレステロールが沈着して(動脈硬化性プラーク)冠動脈硬化症が進行します。
プラーク沈着が血管径の70%~80%まで達すると血液の流れが低下して心筋の酸素不足が生じます、これが心筋虚血です(Fig. 2)。

fig.2
心筋虚血が高度になると心臓が痛むようになり狭心症を発症します。狭心症の胸痛には特徴がありそれを確認するだけで高い精度で診断することができます。胸部症状で狭心症を心配されている方は下記にあげる特徴についてご確認下さい。
なお、狭心症の中には動脈硬化による狭窄がなくても冠動脈血管の平滑筋が攣縮することで一時的な機能的狭窄が生じて虚血を生じる冠攣縮性狭心症もあります。異型狭心症とも呼ばれ労作で誘発されることはなく早朝に集中して発作がおきるという特徴があります。
狭心症の胸痛の特徴:

fig.3
肯定的性状(狭心症を疑う):
- 左前胸部を中心としてときに左肩や下顎部に放散する痛み(Fig. 3)。
- 握り拳、あるいは開いた手のひらで押さえる位の範囲での痛み。
- 階段昇降、小走り、重いものを持つといった労作や興奮したり冷たい外気に接した際に誘発される。
- 痛みの持続時間は2分程度、長くても10分くらいまで。
- 行動(歩く、動く、話すなど)を一旦中断しなくてはならないくらいはっきりした痛み。
- 安静にしていることで次第に改善する。
- 亜硝酸剤の服用で速やかに痛みが緩解する(このため亜硝酸剤は狭心症の診断目的でも使用される)。
否定的性状(狭心症ではない):
- チクチクする痛み、針で刺すような瞬間的で鋭い痛み。
- 30分以上にわたり持続する胸の圧迫感、違和感。
- 静かにしている時に気になり活動時には気にならない症状。
- 指先で指せるほど狭い範囲に限局した痛み。
- 深呼吸や体位を変えることで増強する痛みや圧痛(指で押すと痛い)のある痛み。
- 背中を中心とする痛み。
- 亜硝酸剤の服用が効果ないか、効くのに10分以上かかるような痛み。
診断:
亜硝酸剤の効果評価、運動負荷心電図(マスター運動負荷、エルゴメーター運動負荷)、24時間心電図記録(ホルター心電図)、冠動脈血管造影(CT血管造影)