胸痛

動けないほど強い重症感のある前胸部の痛み・絞扼感が現れて持続し、じっとり冷や汗が出て顔色不良となったり、吐き気・嘔吐などの消化器症状が現れたり、意識低下がみられるとき、あるいは悲鳴を上げるほど強烈な胸部・背部の痛みが出て身動きも出来ないといったときは、死に至る疾患である可能性が高いので躊躇することなく直ちに救急車を呼んで下さい。

前胸部の胸骨のすぐ裏側にある臓器は心臓です。ですから前胸部の痛みが内臓から発しているとすれば心臓を第一に疑う必要があります。心臓が原因となる胸痛でもっとも頻度が多いのは狭心症です。狭心症の痛みは1~2分から数分程度続く前胸部中心の痛みでいくつか特徴があり、その特徴を確認するだけで正確に診断することが出来ます。疾患編にある狭心症の項目に挙げてある特徴を参照して下さい。

心臓のさらに前方(表側)には胸郭があります。実際には内臓ではなくこの胸郭を構成している骨格、骨格筋、肋間神経、そして皮膚などから痛みが生じることが多く、瞬間的な痛み、体位や深呼吸で変動する痛み、チクチクする痛みなどと表現される痛みになります。多くが時間とともに自然軽快しますので心配ありません。半日以上持続する胸の圧迫感や重圧感といった症状はストレスなどによる心身症の症状である可能性が第一に考えられます。